【高知のプロが断言】台風に本当に強いカーポート、その3つの絶対条件とは?

また台風の季節がやってきますね。高知に住む私たちにとって、これは毎年のこととはいえ、やはり落ち着かないものです。特に、夜中に風がゴーゴーと唸りを上げ始めると、「うちのカーポート、大丈夫だろうか…」と、ふと不安が頭をよぎる。そんな経験はありませんか?

カーポートは、決して安い買い物ではありません。だからこそ、絶対に失敗したくない、後悔だけはしたくない。そう強く思いますよね。

でも、いざ選ぼうとすると、カタログには良いことばかりが並んでいるし、インターネットで情報を集めても、あまりに多くの商品と意見が溢れていて、「一体、何を信じたらいいんだ…」と途方に暮れてしまっていませんか?

「ただ頑丈なだけじゃなくて、見た目も大事。でもやっぱり一番は、この先10年、20年と、家族みんなが安心して暮らせるものが欲しい」。

そのお気持ち、この道一筋で約20年、お客様と向き合ってきた私には、痛いほどよくわかります。この記事は、そんなあなたのためのものです。

私の約束:目先の安さより、10年後の安心を

本題に入る前に、一つだけ私の考えをお伝えさせてください。

私の仕事は、単にカーポートという商品を売ることではありません。むしろ、私の本当の仕事は、工事が無事に完了したその日から始まると考えています。「売りっぱなしにしない」。これが、私がこの仕事を始めたときから、ずっと守り続けている信条です。

ですから、この記事でお伝えするのは、特定の商品を売るためのセールストークではありません。

あなたと、あなたの大切なご家族が、この先何十年という長い時間、「このカーポートにして本当に良かった」と心から思える。そんな未来を手に入れていただくための、一人の専門家としての、誠実なアドバイスです。少し長くなりますが、どうか最後までお付き合いいただけると嬉しいです。

台風に強いカーポートの「新常識」:昔と今では、ここまで違う

「台風に強いカーポート」と一言で言っても、その基準は時代と共に大きく変化しています。まずは、今のカーポート市場がどうなっているのか、そして、なぜ昔の常識のままではいけないのか、というお話をさせてください。

なぜ、一般的なカーポートでは不安が残るのか?(ネスカ・エフルージュの事例)

なぜ、一般的なカーポートでは不安が残るのか?(ネスカ・エフルージュの事例)

おそらく、あなたがカーポートを検討する中で、LIXILの「ネスカ」やYKK APの「エフルージュ」といった名前を目にしたことがあるかと思います。これらは全国で最も多く設置されていると言っても過言ではない、素晴らしいカーポートです。私もこれまで、数えきれないほどたくさんのお客様のお宅に設置させていただきました。

これらの一般的なカーポートの強度は、「基準風速V0」という指標で示されます。具体的には、基準風速V0が34~40m/秒相当という基準が設定されていることが多いです 。この「34、36m/s」という数字は、日本の多くの地域にとっては十分な強度と言えるでしょう。

しかし、ここ高知ではどうでしょうか。室戸岬で国内最大級の風速が記録されるなど、私たちは毎年のように、この基準を試すかのような猛烈な台風にさらされています。

もちろん、34~38m/s相当のカーポートがすぐに壊れてしまうわけではありません。ただ、台風が過ぎ去った朝、お客様から「屋根のパネルが数枚、飛ばされてしまったんです…」というお電話をいただくことが、残念ながらゼロではないのも事実です。カーポートの骨組み自体が無事でも、ポリカーボネート製の屋根パネルが風の力で外れてしまう。このリスクが、どうしても残ってしまうのです。

「うちのは大丈夫だろうか…」という、あの夜中の不安を完全には拭いきれない。これが、一般的なカーポートが抱える、高知ならではの課題だと私は考えています。

かつての「最強」はスチール折板でした(カーポートSWの強みと注意点)

かつての「最強」はスチール折板でした(カーポートSWの強みと注意点)

では、もっと頑丈なものはないのか?という話になりますよね。一昔前まで、「台風対策ならこれしかない」と言われていたのが、「スチール折板(せっぱん)カーポート」です。金属の板をギザギザに折り曲げた屋根を持つ、非常に頑丈なカーポートですね。

代表的な商品としては、LIXILの「カーポートSW」があります。このタイプの最大の強みは、その圧倒的な強度。耐風圧強度は、業界でも最高水準の46m/s相当を誇ります。この数字は、一般的なカーポートを大きく上回り、絶対的な安心感を求める方にとって、長らく唯一無二の選択肢でした。

もう一つの大きなメリットは、完全な遮光性です。金属の屋根が太陽光を100%近く遮断するため、真夏の厳しい日差しの中でも車内温度の上昇を劇的に抑えてくれます。また、有害な紫外線から愛車の塗装を守ってくれる効果も、車を大切にされる方には嬉しいポイントでしょう。

しかし、完璧なものはありません。私が正直にお伝えすべき注意点もあります。一つは、その遮光性の高さゆえに、カースペースがどうしても暗くなってしまうこと。リビングの窓のすぐ前などに設置すると、お部屋の中まで暗く感じてしまう可能性があります。

そしてもう一つ、高知で暮らす私たちが特に気にすべきなのが、「塩害によるサビのリスク」です。最近の製品は、ガルバリウム鋼板というサビに強い素材が使われていますが、それでも芯材は鉄です。海の近くにお住まいの場合、潮風に長年さらされることで、10年、20年という長いスパンで見たときに、どうしてもサビのリスクが付きまといます。絶対的な強度と引き換えに、デザインの重厚感やサビの懸念というデメリットも受け入れる必要があったのです。

進化したスタンダード「フーゴ」という選択肢

進化したスタンダード「フーゴ」という選択肢

「一般的なカーポートでは少し心許ない。でも、スチール折板ほどゴツいのはちょっと…」。そんな声に応えるように登場したのが、LIXILの「フーゴ」シリーズです。

このフーゴは、いわば「進化したスタンダード」。メーカー自身が「これからのカーポートが目指すべき新しい基準」と位置づけている商品です。

最大の特徴は、その基準風速。これまで標準とされてきた34~36m/sから、一気に36~42m/s相当へと引き上げられました 11。これは、メーカー自身が「これからの時代、カーポートにはもっと高いレベルの強度が求められる」と考えている何よりの証拠です。

この「42m/s」という新しい基準の登場は、私たち消費者にとって非常に大きな意味を持ちます。それは、これまで「標準」か「最強」かの二択に近かったカーポート選びに、「ちょうどいい、高強度な選択肢」が加わったということ。デザインも、ベーシックなラウンド型(フーゴR)、モダンなフラット型(フーゴF)、柔らかなアーチ型(フーゴA)と、住宅のスタイルに合わせて選べる柔軟性も備えています。

このように、カーポートの「常識」は、私たちが思う以上に進化しているのです。この新しい常識を知ることが、後悔しないカーポート選びの第一歩となります。

結論:高知で選ぶべき、台風に本当に強いカーポートの3つの絶対条件

さて、ここまでの話を踏まえて、いよいよ本題の結論です。この道20年の専門家として、私が「高知で台風に本当に強いカーポートを選ぶなら、これだけは譲れない」と断言する、3つの絶対条件をお伝えします。

条件1:基準風速V0=38m/s以上を「基準」と考える

色々とお話ししましたが、まずこれが揺るぎない大前提です。

高知でこの先何十年も安心して暮らすためのカーポートを選ぶなら、基準風速V0は「38m/s以上」を最低ラインとしてください。

先ほどご紹介したフーゴシリーズが新しい標準としたように、業界全体がより高い強度を求める方向に動いています。38m/s未満が悪いわけではありません。しかし、これから先、気候がどう変化していくか分からない中で、あえてギリギリのラインを選ぶ必要はない、と私は考えます。

この「38m/s以上」という基準をご自身のなかに持っておくこと。それが、業者さんの言葉を鵜呑みにするのではなく、あなた自身の判断で「心から納得できる選択」をするための、何より大切な羅針盤になります。これが、後悔しないための最も重要な第一歩です。

条件2:屋根材は「金属」を選ぶ。特に沿岸部なら「アルミ」が最適(カーポートSCの価値)

条件2:屋根材は「金属」を選ぶ。特に沿岸部なら「アルミ」が最適(カーポートSCの価値)

基準風速V0を38m/s以上を基準とすると、さらに上の「絶対的な安心感」、つまり40~46m/sという最高レベルの強度を求める場合、選択肢は自ずと「金属屋根」のカーポートに絞られてきます。

ここで登場するのが、先ほどのスチール折板カーポート「SW」と、もう一つの選択肢であるアルミ屋根の「カーポートSC」です。この二つは、どちらも基準風速V0が40~46m/s相当という同じ強度を誇ります。では、何が違うのか。

その答えは、素材そのものにあります。そして、この違いこそが、高知、特に沿岸部にお住まいの方にとって非常に重要な判断基準となるのです。それは「耐塩害性」、つまり塩に対する強さです。

スチール(鉄)を芯材とするSWは、どうしても長年の潮風によってサビるリスクをゼロにはできません。一方で、カーポートSCの屋根は、柱や梁と同じ「アルミ」でできています。アルミは素材そのものがサビに非常に強く、沿岸の厳しい環境でもその美しさと強度を長く保つことができるのです。

もちろん、カーポートSCは最新のデザイン性と優れた耐久性を持つ分、価格帯はSWよりも高価になります。しかし、その価値は単なる見た目だけではありません。雨樋を屋根や柱と一体化させるなど、細部までこだわり抜かれたミニマルなデザインは、どんな住宅にもすっきりと馴染みます。

実際に、高知市沿岸部でカーポートSCを設置させていただいたT様からは、こんな嬉しいお声をいただきました。「去年の大きな台風の時も、びくともしませんでした。デザインもすっきりしていて、家全体が新しくなったみたいです。少し高かったけど、毎日の安心感を考えたら、本当に良い買い物をしたと思います」。

このお言葉が、カーポートSCの価値をすべて物語っているように思います。

特徴カーポートSW (スチール折板)カーポートSC (アルミ)
耐風圧強度◎ 業界最高水準 (46m/s)◎ 業界最高水準 (40~46m/s)
耐塩害性△ 注意が必要◎ 非常に強い
デザイン性○ 重厚感・骨太◎ モダン・スタイリッシュ
遮光性◎ 100%◎ 100%
価格帯○ 比較的手頃△ 高価
池本のおすすめ内陸部で強度とコストを両立したい方沿岸部にお住まいの方、デザイン性を重視する方

条件3:「片支持タイプ」には、必ず「サポート柱」を追加する

条件3:「片支持タイプ」には、必ず「サポート柱」を追加する

最後の条件は、最も多くの方が選ばれるであろう「片支持(かたしじ)タイプ」のカーポートに関する、非常に重要なアドバイスです。片支持タイプとは、片側にだけ柱があり、車の出し入れがしやすい一般的な形状のカーポートのことです。

このタイプのカーポートを選ばれるのであれば、私は「着脱式サポート柱」を必ず付けるべきだと考えています。

サポート柱とは、普段は使わず、台風や大雪の時だけ、柱がない側に追加で取り付ける補助的な柱のことです。なぜこれが必要なのか。片支持カーポートは構造上、下から吹き上げる風に弱いという宿命を持っています。強い風を受けると、屋根全体がバタバタと揺れたり、ねじれたりすることがあるのです。

このサポート柱は、いわば「カーポートのための安価な保険」のようなもの。台風が接近した時にこれを取り付けるだけで、一時的に2本足のカーポートが、格段に安定性の高い4本足の状態になります。これにより、カーポート本体の揺れやねじれが劇的に軽減され、屋根パネルが吹き飛んだり、最悪の場合カーポート自体が損傷したりするリスクを、大きく減らすことができるのです。

「でも、邪魔にならない?」と心配されるかもしれませんが、ご安心ください。着脱式なので、台風が過ぎ去れば簡単に取り外して、本体の柱にすっきりと収納しておけます。車の乗り降りの邪魔になることはありません。

この、いざという時の一手間が、何十万円、何百万円もするあなたの資産を守ることに繋がります。片支持タイプのカーポートを選ばれるなら、これはもう「必須のオプション」です。

まとめ:カーポート選びは、未来の安心を買うこと

ここまで、本当に長い時間お付き合いいただき、ありがとうございました。

台風に本当に強いカーポートを選ぶための3つの絶対条件、それは、

  1. 基準風速V0=38m/s以上を基準に考えること
  2. 屋根材は強度と立地(特に塩害)を考慮して金属(スチール or アルミ)を選ぶこと
  3. 片支持タイプなら、必ずサポート柱を付けることでした。

カーポート選びは、単に製品を選ぶ行為ではありません。それは、これから先の長い年月の「安心」という未来を買うことです。

風の音に怯える夜をなくし、台風一過の朝、そこに変わらず佇むカーポートと、その下の愛車が無事な姿を見てホッとできる毎日。それこそが、良いカーポートがもたらしてくれる本当の価値だと、私は心から信じています。

もし、「うちの敷地の場合はどうなんだろう?」「予算内で最適な選択肢はどれだろう?」と、具体的なことが気になりましたら、どうぞお気軽にご相談ください。お話をお伺いするだけでも、きっとあなたの不安を解消するお手伝いができると思います。

もちろん、無理な営業は一切いたしません。安心して、あなたの理想の暮らしについてお聞かせくださいね。ご連絡を心よりお待ちしております。

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